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本剤は、貴重なヒト血液を原料等として製剤化したものである。原料となった血液を採取する際には、問診、感染症関連の検査を実施するとともに、製造工程における一定の不活化・除去処理などを実施し、感染症に対する安全対策を講じているが、ヒト血液を原料としていることによる感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめること。(「使用上の注意」の項参照)
【 禁忌(次の患者には投与しないこと)】
播種性血管内凝固(DIC)状態の患者[過凝固状態を誘発又は悪化させる可能性がある。]

ケイセントラ®は、ヒト血漿を分画して製造した、ビタミンK依存性血液凝固第Ⅱ、第Ⅶ、第Ⅸおよび第Ⅹ因子、並びにプロテインCおよびプロテインSからなる、
乾燥濃縮人プロトロンビン複合体(PCC:Prothrombin Complex Concentrate)です。

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開発の経緯

ワルファリン等のクマリン系薬剤およびインダンジオン系薬剤といったビタミンK拮抗薬(VKA)は、ビタミンK作用に拮抗し、肝臓におけるビタミンK依存性血液凝固因子(第Ⅱ、第Ⅶ、第Ⅸ、および第Ⅹ因子)の産生を抑制して抗凝血効果および抗血栓効果を発揮します。VKAは治療域が狭く、薬物動態が複数の内因性および外因性変数の影響を受けやすいことが知られており、実際に長期間安定していた場合であっても、VKA療法中の患者は、ビタミンK依存性の血液凝固因子の欠乏により、しばしば過剰の抗凝固状態、すなわちプロトロンビン時間-国際標準比(PT-INR)の上昇を示します。このため、頭蓋内出血をはじめとする重篤な急性出血性有害事象を生じることが問題となっています。また、過剰の抗凝固状態は、患者が出血リスクの高い外科手術または侵襲的処置を受ける際に止血困難を引き起こすため、事前に正常化させる必要があります。

ケイセントラ®静注用(一般名:乾燥濃縮人プロトロンビン複合体、以下本剤)は、ヒト血漿を分画して製造した凍結乾燥製剤であり、ビタミンK依存性血液凝固第Ⅱ、第Ⅶ、第Ⅸおよび第Ⅹ因子、ならびにプロテインCおよびプロテインSの濃縮物からなります。
本剤は、1996年にドイツにおいて、その後欧州各国において、「①VKA療法による凝固因子欠乏、またはVKAの過剰投与下等の後天性プロトロンビン複合体凝固因子欠乏状態において、凝固障害の速やかな是正が求められる場面での出血治療および周術期の出血予防、②先天性ビタミンK依存性凝固因子欠乏症において、特定の凝固因子の高純度製剤が入手困難な場面での出血治療および周術期の出血予防」の効能・効果で承認されました。その後、米国において急性重篤出血を起こした患者を対象とした海外第Ⅲ相臨床試験(3002試験)、緊急外科手術をする必要がある患者を対象とした海外第Ⅲ相臨床試験(3003試験)において、血漿と比較した本剤の有効性および安全性が示され、2013年4月(VKA投与時における急性重篤出血に対する効能・効果)および12月(VKA投与時における緊急外科手術に対する効能・効果)に米国FDAによりKcentra®の商標で承認されました。現在、42の国と地域で承認されています(2017年1月現在)。

本邦においては、2012年4月に厚生労働省より「医療上の必要性の高い未承認薬」としてVKA投与時における重篤な出血や緊急手術が求められる場面でのPT-INRの補正を効能・効果とする本剤の開発が要請されました。これを受けてCSLベーリング社では医薬品医療機器総合機構との協議の末、2014年よりVKA投与によりPT-INRが上昇した日本人患者における、急性重篤出血時あるいは外科手術または侵襲的処置のためにVKA療法による凝固障害(PT-INRの上昇)の緊急是正が求められる場面での本剤の有効性および安全性を評価する第Ⅲ相臨床試験(3004試験)を実施しました。その結果、海外第Ⅲ相臨床試験(3001試験、3002試験、3003試験)と同様の有効性、安全性が確認され、「ビタミンK拮抗薬投与中の患者における、急性重篤出血時、又は重大な出血が予想される緊急を要する手術・処置の施行時の出血傾向の抑制」を効能又は効果として、2017年3月に承認されました。

組成

本剤は、1バイアル中に下記成分・分量を含有する凍結乾燥製剤である。

本剤は、1バイアル中に下記成分・分量を含有する凍結乾燥製剤である。

本剤は製造工程でアンチトロンビンⅢ(採血国:米国、採血の区分注3):非献血)及びヘパリンナトリウム(ブタの腸粘膜由来成分)を使用している。

注1) 人プロトロンビン複合体は、血液凝固第Ⅱ・第Ⅶ・第Ⅸ・第X因子、プロテインC及びプロテインSを含有する。
注2) 血液凝固第Ⅸ因子としての分量。
注3) 「献血又は非献血の区別の考え方」の項を参照。

IU:国際単位

性状

白色又はわずかに着色した粉末又はもろい塊であり、日局注射用水で溶解するとき、無色ないし淡黄色のほとんど澄明な液となる。
pH:6.5~7.5
浸透圧比:約0.6(生理食塩液に対する比)

効能又は効果

ビタミンK拮抗薬投与中の患者における、急性重篤出血時、又は重大な出血が予想される緊急を要する手術・処置の施行時の出血傾向の抑制

用法及び用量

通常、血液凝固第Ⅸ因子として、下記の投与量を単回静脈内投与する。

通常、血液凝固第Ⅸ因子として、下記の投与量を単回静脈内投与する。

<用法及び用量に関連する使用上の注意>
本剤の投与を受ける患者には、ビタミンK製剤の併用を考慮すること。

使用上の注意

1.慎重投与 2.重要な基本的注意 3.副作用 4.高齢者への投与 5.妊婦、産婦、授乳婦等への投与 6.小児等への投与 7.過量投与 8.適用上の注意

1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

⑴ 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

⑵ ヘパリン起因性血小板減少症(HIT:heparin-induced thrombocytopenia)の既往歴のある患者[「重要な基本的注意」の項参照]

⑶ 溶血性・失血性貧血の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある。]

⑷ 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。]

2.重要な基本的注意

[患者への説明]
本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、血液を原料等としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを患者に対して説明し、理解を得るよう努めること。

⑴ 本剤の原料等となる血漿については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体及び抗HIV-2抗体が陰性であることを確認している。さらに、プールした試験血漿については、HIV-1、HBV、HCV及びHAVについて核酸増幅検査(NAT)を実施し、検出限界以下であることを確認している。また、ヒトパルボウイルスB19についてもNATを実施し、一定の基準に適合した血漿を用いている。
その後の製造工程では、ウイルス除去や不活化の工程として60℃10時間の液状加熱処理、硫酸アンモニウム沈殿/リン酸カルシウム吸着及びナノフィルトレーションによる処理を実施しているが、現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難である。そのため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること。

⑵ 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。

⑶ 本剤の投与は、出血性及び血栓性疾患に関する十分な知識・治療経験を有する医師のもとで行うこと。

⑷ 本剤の効果を確認するため、必要に応じ血液凝固能のモニタリングを行うこと。十分な効果が得られない場合には、患者の状態に応じ、他の適切な治療を行うこと。[本剤の追加投与に対する有効性及び安全性は検討されていない。また、本剤の追加投与後に血栓塞栓性事象を発現し、死亡した症例が報告されている。]

⑸ 止血後は、患者の状態を十分に観察し、血栓塞栓症の発現リスクと出血リスクを考慮した上で、抗凝固剤の再開を検討すること。

⑹ 本剤には添加物としてヘパリンが含まれているため、ヘパリン起因性血小板減少症(HIT:heparin-induced thrombocytopenia)があらわれる可能性がある。本剤投与後に血小板数を測定し、血小板の著明な減少がみられた場合には、適切な処置を行うこと。

3.副作用

海外第Ⅲ相臨床試験において、234例中20例(8.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、虚血性脳卒中、PT-INR増加、深部静脈血栓症、四肢静脈血栓症、頭痛が各2例(0.9%)であった。(承認時)
日本人患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験において、11例中2例(18.2%)に心房血栓症、脾臓梗塞の副作用が各1例認められた。(承認時)

⑴重大な副作用注)
1)血栓塞栓症(3.8%)・・・血栓塞栓症(致死的な転帰の症例を含む)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
2)ショック、アナフィラキシー(頻度不明)・・・ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
3)播種性血管内凝固(DIC)(頻度不明)・・・播種性血管内凝固(DIC)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
⑵その他の副作用注)
  0.5%以上 頻度不明
一般・全身障害及び投与部位の状態   体温上昇
神経系障害 頭痛  
免疫系障害   抗体産生、過敏症/アレルギー反応

注)副作用頻度は、海外臨床試験データに基づく。

4.高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

5.妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない。感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある。]

6.小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[小児等に対する安全性は確立していない。]

7.過量投与

過量投与により、心筋梗塞、DIC、静脈血栓症及び肺塞栓症等を発症する可能性がある。このような症状があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。

8.適用上の注意

⑴調製時:
1)添付の溶剤以外は使用しないこと。
2)他の製剤と混合しないこと。
3)使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと。
4)「ケイセントラ静注用500/1000の使用方法」に従い調製を行うこと。
⑵投与時:
1)注入速度は3IU/kg/分以下とし、210IU/分を超えないこと。(臨床試験において検討されていないため。)
2)他の製剤との混注を避けること。
3)本剤は溶解後ただちに使用すること。
4)不溶物又は混濁が認められるものは使用しないこと。

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製品特性

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